プロジェクトとピープルのマネジメントを分担した話

プロジェクトとピープルのマネジメントを分担した話

Clock Icon2021.12.31

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prismatix事業部の塩谷 (@kwappa) です。

本日は大晦日、そして現在の職務である「prismatix事業部 Devチーム マネージャー」の最終日です。

2021年7月からの半年間、どのようにマネジメントを分担し、引き継いでいったかをふりかえってお届けします。

マネージャー就任

2021年6月まではOpsチーム(現在のKibanチーム)のマネージャーを務めていましたが、その引き継ぎに目処がついたため、クラスメソッドの年度がわりである7月からDevチームのマネージャーを引き受けることになりました。

マネジメントの分担

それまでOpsチームにいたこと、もともとJavaによるWeb開発の経験が少なかったことから、プロダクトへの理解はコードレベルより一歩俯瞰した位置で行ってきました。しかし、Devチームを担当するとなるとそうも言ってられません。そのため、プロジェクトマネージャーという立場で髙野にサポートを依頼しました。

髙野のプロジェクトマネージャーとしての決意と経験は、以下のエントリをご参照ください。

ということで、髙野にはプロジェクトマネージャーとして開発チームの日々の開発業務を回してもらい、ぼくはピープルマネージャー(職位的にはエンジニアリングマネージャー)として人と組織の領域で活動していました。

ピープルマネージャーとしてやったことn連発

髙野の記事フォーマットに倣って、やったことをn連発で書いてみます。

メンバーチェンジのフォロー

7月の体制変更に伴いメンバーの出入りが発生したので、そのフォローをしていました。メンバーの出入りには業務の引き継ぎと人のケアが必要になりますが、さっそくここで分業体制のメリットが活きてきます。業務については髙野に主導してもらうことで、組織都合で発生した人の出入りのケアに集中することができました。

1on1の実施

Devチームのメンバーと、隔週1回30分のペースで1on1を実施しました。メンバーへの理解が深まり、個人としても組織としてもそれぞれ抱えている課題感が明らかになり、さらに定例のミーティングではなかなかキャッチできない「好不調」とか「機嫌の良し悪し」などもキャッチできるようになりました。

それらの情報は必要に応じてプロジェクトマネージャーと共有することで、プロジェクトマネジメントにも活用できていたようです。

この過程で経験したことは、DevlopersIO 2021 Decadeというイベントで発表しています。

「塩谷会」の開催

prismatix事業部では、毎週金曜日の朝10時から「**会」というタイトルで誰かが喋る、という会を催しています。ぼくも何回か担当し、開発という仕事への取り組みかたやキャリア論、コミュニティ活動についてなどを話してきました。

その中のひとつをブログ記事にしています。

内製化支援チームとの協業

クラスメソッドでは、内製化支援サービスという新規事業を展開しています。技術や組織開発、ファシリテーションなどのツワモノがお客さまの課題をズバッと解決!というイカしたサービスなので、ぜひ我々prismatix事業部のお悩みもお願いしますということで、いわばサービスのドッグフーディングとして支援をしてもらいました。

主に新任プロジェクトマネージャーのサポートをお願いしたのですが、これがなかなか助かるサービスでした。わかっているけど言語化していない課題を言語化する手伝いをしてくれたり、第三者視点でチームの状態をチェックしてくれたり、チーム運営や開発プロセスについての形式知をインプットしてくれたりと、自分たちだけではなかなかできない(けど重要な)アクションを後押ししてくれています。

で、そのバーターとしてぼくが内製化支援事業をお手伝いしています。パートタイムではありますが、複数のお客さまの支援をお手伝いしています。

その他いつもの業務

採用、全社横断施策の窓口、メンバーの個別お悩み相談などは変わらず行っていました。採用については幸運なことによいご縁があったため、来年からのチーム力アップが楽しみです。

プロジェクトマネージャーとの1on1の日々

髙野とはほぼ毎日1on1を実施していました。その中で学んだことも記録しておきます。

プロジェクトとピープルの情報交換

同一チーム(パートナー含めて20人ほど)にプロジェクトマネージャーとピープルマネージャーがいるのはちょっと贅沢な状態ではありますが、そのぶんそれぞれの領域を手厚く情報収集することができました。それを1on1の場で共有することで、チームのよさや課題に対しての解像度があがりました。

同じ一つの課題についてであっても、プロジェクトマネージャーとして手に入れる情報と、メンバーそれぞれから聞いた事情は同一ではありません。それを持ち寄って話し合うというのはとてもよい経験になりました。

意思決定の支援

マネージャーになると増えてくるのが意思決定をしなくてはならない局面です。その根拠を汎用的なロジックとして言語化するのはとても難しいので、いささか親方的ではありますが「意思決定のシーンを見てもらい、根拠を聞いてもらう」という機会を意図的に設定しました。「えいや」と乱暴に決めてしまうことも意図的に行うことで、「マネージャーは決定するものだ」という認識を持ってもらえたのではないかと思います。

また、意思決定してもらうシーンではしっかりと賛成し、賛成できる根拠も伝えるようにしています。

対話による感情レイヤーの情報交換

各自の課題についての情報共有や新任マネージャーへのフォローといったあたりまえのことも重要でしたが、お互いに「感情」のレイヤーでも情報交換できたのは有意義だったと感じています。

マネージャーはわりと一人旅になりがちなロールで、横のつながりも発生しにくいように思います。最初はフォローという目的で始めた1on1ですが、続けるうちにこれらの問題の解決として有効だとわかってきました。

「対話って重要だよね」というごく普通の結論なのですが、マネージャー同士が会話するという機会を意図的に設けることは続けていこうと思います。

まとめ : 2022年に向けて

というわけで2021年の後半は、ピープルマネージャーとしてチームのマネジメントを分担しつつ新任マネージャーの支援をしていた、ということになります。そして、2022年からはDevチームのマネジメント全体を髙野が担当することになりました。

個人的にずっとやりたかった「マネージャーとしての立ち上がりを支援する」ということについて、大きな成果ではないかと自負しています。もちろん、髙野の適性と決意があってこそではありますが。

新体制でスタートするprismatix事業部のDevチームでは、一緒にプロダクト開発する仲間を募集しています。

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